Pumpkin Scissors(19)
◎パンプキンシザーズ19
帝都各所で市民の虐殺を続ける抗・帝国軍の高機動装甲車『蠍の類型』8輌に対し、それぞれ対決を余儀なくされた陸情3課。火焔放射兵装を以て1輌を撃破したオーランド伍長だが、その代償に彼の肉体と精神は軋みゆく。同じ頃、アリス少尉は目立つ馬上にある自らを囮とし、避難所に乱入してきた1輌を市民から引き剥がしたものの、手にする武器は双剣メーネのみ。その『帝国の騎士』が、鋼鉄で覆われた敵に抗する術は…!?
◆総括
騎馬vs最新戦車!!
お気楽な戦後復興部隊の話だったパンプキンシザーズが重厚な考えさせられるストーリーにシフトして幾星霜。
みんなー!
気付いているかー!!
連載13年目だぞー!!
ランデル・オーランド伍長とアリス・L・マルヴィン少尉の二人が主人公のパンプキンシザーズ。
この巻の目玉はアリスVS戦車の一騎打ち。そしてナンパ師オレルドVS戦車の頭脳戦。
前巻でランデルが一台。今巻でアリスとオレルドが一台づつ・・・計三台のテロリスト(抗・帝国軍)戦車を破壊。
裏方仕事を受け続けていたアリスの大活躍。
あまりの騎士振りに「帝国憎し」なテロリストも躍起になって戦闘継続。
騎兵VS戦車・・・って、普通じゃ有り得ないシチュだけど、アリスと愛馬「エィス」の活躍で、正々堂々の一騎打ちに見えるんだ。
この構成は作者の能力の凄さに圧倒されます。
正々堂々と破れ、最後の抵抗は近接弾での奇襲。だけどそれは撃たない事を選択する。
「正真正銘 俺達自身の”負け”を・・・汚したくない・・・・・・・!!」
テロリストに助かる術はなく、自決の薬のみ。
そして最後は・・・
凄すぎるだろう!!!
って言うと語弊があります。
だけど、こういった人間の最大欲求の様を、少年誌で描き切るのは作者の能力と信念。そして担当の協力。編集の理解の全てがあってのこと。
第一次世界大戦後のドイツ(をモチーフした作品)も少ないのだから、もっと楽しませて下さい。
鵺の鳴く夜には岩永亮太郎を応援しています。
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