ある社長の手記
このニュース見て瞬時にこんなネタう浮かぶオイラって凄くね?
だけど彼女ができない不思議。
この世は不思議でできているんです。
◇◇◇
俺の年少時代・・・戦争が終わり、皆、飢えていた。
俺たちは何でも喰った。そりゃあ腹も壊したさ。
だけど餓死するよりは腹いっぱいモノ喰って死んだほうがマシじゃないか!
そして、俺は食いモノを作ることにした。
そうすれば俺の家族も飢えることはあるまい・・・
家族だけじゃねぇ・・・この世界から「飢餓」って言葉をなくしてやる。
まて、なんだそれ???
風味が無くなる???賞味期限??
まだ喰えるだろうが!
廃棄しろ?!
ふざけるなよ!!
この牛肉・豚肉はまだ食えるよ!
豚くん、牛くん・・・君たちを無駄死にさせはしないよ。
俺は全力で、君たちを美味しい食品に加工してあげる・・・
おい!その肉・・まだ使えるじゃないか!!
色は落ちていても・・・そう、牛の血を混ぜれば鮮やかな肉の色になるよ!
おい、牛の心臓捨てるのか!!美味しいんだよ!ここも使おうよ!!
◇そして幾星霜
「まさか・・・こうなるとは・・・」
裸一貫、事業を膨らませていた・・・突如の事件に頭を抱えていた。
なぜだ?
捨てられる筈のモノから庶民の買える惣菜に加工していただけだぜ!
そして・・・すごく美味しいじゃないか!!
誰か俺のコロッケで死んだのか?!
理不尽じゃないか!
ただ・・・みんなに安くて美味しいものを食べさせたかった・・・それが罪?
ふざけやがって・・・
だが・・・俺を信じてくれた従業員や家族をどうする・・・
・・・よし!!
「俺が偽装・・・しらねえなあ・・・」
「父さん!正直に話してくれよ!!」
よし!よく言ってくれた・・・お前は曲がったことが大嫌いだったよな・・・お前という息子を持って幸せだったぞ・・・
「はい・・・私が(偽装の)指示をしました」
カメラのフラッシュ!!
もう一押しだ。
マスゴミ連中よ・・・聞け!!
「販売店も悪いし、半額セールで(冷凍食品を)喜んで買う消費者にも問題があるんだよ!!」
言っちまった・・・これで、俺は刑事罰に処せられるかもしれない・・・
だが、これでいいんだ・・・
息子よ、お前は「バカ社長に対抗した立派な専務」としてこの会社を継げ。
そして、日本・・・いや、世界中の低所得者に美味しい惣菜を提供してくれ。
美味しいもの食べるって、幸せだろう・・・
「美味しい」って、言って貰うの・・・俺の幸せなんだよ。
さよなら・・・みんな・・・ありがとう・・・
この物語は(たぶん)フィクションです。
初出:平成19年6月28日
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